エイリアン・インベージョン

私は地上波は2〜3番組しか見ておらず、ほとんどCS放送を見ています。
最近見たなかで面白かったのがディスカバリーチャンネルで放送された「エイリアン・インベージョン」という番組で、科学検証に基づいて人類への侵略がどのように行われるか描かれています。
 
物語は地球に近づいてくる自立航法の物体を発見されたところから始まり、映画アバターのヘリパイロット役のミシェル・ロドリゲスの語りで物語は進んでいきます。
宇宙船が地球に近づいてくるにつれ大騒ぎになるのですが、宇宙船の目的についての考察が面白いのです。
宇宙船の目的が友好ではなく敵対行為だった場合について番組からの問い掛けがあります。
あなたが森に住む鹿だったとして「銃を抱えたハンター」と「住宅地開発の設計図を持った測量技師」のどちらが来るのが恐ろしいですか?
答えは当然後者なのですが、宇宙船の目的が移住の場合が人類にとって最悪のパターンとなります。
たとえば資源や生態系の採取、支配下に置くことが目的だった場合は生き残れるチャンスがありますが、移住が目的の場合はジャマものはすべて排除されます。
 
しばらくして宇宙船からの攻撃が始まります。成層圏から世界中の海に向けて重量物が落とされます。
これにより沿岸沿いの都市は津波により全て壊滅します。
次に電磁パルス攻撃により送電網、車、電子機器などが全て使えなくなります。
人類も地上でのゲリラ戦により抵抗を続けていきますが、宇宙船からウィルスがばら撒かれ、感染により人々が次々と倒れていきます。
 
最後の抵抗で大量の核兵器を乗せたロケットが宇宙船に向かいますがダメージを与えることができません。
核兵器の威力が大きいのは大気があるおかげで、真空の宇宙空間では大きな威力はありません。
 
かなり救いの無い内容なのですが、番組終了間際に地上に深さ50メートルくらいの穴を大量に掘り、底に核兵器を置き穴を水で満たし大きな鉄板で穴をふさぎ核兵器をいっせいに爆発させます。水が一瞬で水蒸気に変わり、穴は砲身の役目を果たし無数の鉄板が宇宙に向けて飛んでいきます。
そのうちのいくつかは宇宙船に命中しダメージを与えます。ダメージを負った宇宙船が去っていくところで番組は終わります。
 
昔地下核実験の際に蓋をしていたものが成層圏まで飛んだことがあったそうで、それをもとにした攻撃方法のようです。
こういう戦いは勝つ必要がなく、敵にコイツラは手ごわいと思わせれば、遠くから来た宇宙船はリスクを犯さずに他を探しにいくので、人類は救われるという考え方のようです。

この番組はCG遣いまくりで映画なみの予算がかかっていそうです。
こういう番組があるからCSを見るのはやめられません。