FXで生活できるのか? 2013年

FXだけで生活できるのかですが、いまのところとりあえず生活できています。
長年IT業界でソフトウェアの設計製造を行ってきましたが、寝ている時間以外はずっと働いているような長時間労働サービス残業にアホらしくなり、2010年の6月からFX専業生活に入りました。
今年の6月でちょうど3年になります。去年の4〜10月は大スランプでほとんど稼げませんでしたが、それでも世間の平均年収ぐらいの収入にはなりました。
もちろん今後どうなるかはまったくわかりませんが.....

FX専業になったのは2010年6月からですが、FXの経験は非常に長く日本でFX取引が始まったころから取引をおこなっています。
当時は取引ツールなど無く、HP上で取引を行っていました。スプレッドはアホみたいに広く手数料まで取られました。
現在のように取引ツールが充実し、スプレッドは非常に狭く手数料が無料な取引環境は夢のようです。

FX専業以前の兼業時代は結構儲かっている時期もありました。当時はスワップが非常に高く、英ポンド/円を100万ポンドほど持っているだけで月間のスワップ収入が80万円ぐらいありました。
ほかに英ポンド/スイスフランや豪ドル/円、ニュージーランドドル/円、南アフリカランド/円なども人気がありました。米ドル/円のスワップでも100万ドルで月に25万円くらいのスワップが付きました。
このスワップ全盛期もリーマンショックで壊滅し、当時1ポンド300円ぐらいだった英ポンドは100円近くまで値下がりし、英ポンドを持っていて損きりできなかった人は破滅したと思います。
他の通貨も激しい値下がりで、私の持っていたポジションも毎日80万づつぐらい損失が増えていき、余りの損失の大きさに損きり出来なくなっていました。精神的にギリギリに追い詰められ風呂で頭を洗うごとに大量の髪の毛が抜け、排水口が髪の毛で見えなくなる状態でした。
そのうちにFX口座は強制ロスカットされてFXの証拠金は20万残っただけでほとんど無くなりました。
FXが強制ロスカットされて吹っ切れたのか、同じく膨大な損失が出ていた日経225先物と株現物と株信用取引のポジションも全て損きりしました。
全ての損きりが終わりこれ以上の損失が出なくなったとたん抜け毛がピタッと収まりました。ちなみに抜けた髪の毛は再度生えてくることはありませんでした。とりあえずハゲと言われない程度の髪の毛は残ったので助かりました。

しばらくの間は失ったお金のことが気にかかり、ポルシェやメルセデスが楽勝に買えたなーとか考えてもしょうがないことを考えていました。
そのうち気力も戻り、残った株口座のお金で現物株を全力買いしました(信用取引は怖くてできなかった)。偶然にもリーマンショックのほぼ底で株の購入が出来ており、翌年の3月頃に売却したことにより2割くらいはリーマンショックの損失を取り返しました。
FXは10万づつ残った口座が2つあり、1年間かけて両口座とも100万円づつまで地道に増やしました。FXは少ない金額だとハイリスクの取引が主になり難しいのですが、100万ぐらい口座にあると取引は非常に楽です。その後1年ぐらいかけて500万円ぐらいになったところで、FX専業の種銭にしました。
 
現在のFX専業生活でもリーマンショックの経験があるため、損失を増やさずに取引することに重点を置いています。利益率は悪くなるのですが、兼業時代と違って他に収入が無いため、負けないことがもっとも重要です。
現在の円安一方の相場でもかなり慎重に取引しているため、パフォーマンスはそれほど高くありません。

最悪の事態に備えてFX口座の証拠金は一定額にしておき、毎月余剰金をFX口座から出金して予備金用口座に移しています。現在はFX口座がロスカットされても2回くらい再チャレンジできるようになっています。

これまでのFX専業生活で学んだことは以下のとおりです。

・取引手法よりも資金管理が最も重要、資金管理が完璧なら勝率3割ぐらいでも十分儲かる
 
レバレッジは低くする。ハイレバは予想外の方向に動いた場合に冷静な判断ができず、損きりしなくとも良いところで損きりしたりするハメになる。
 
・FXアナリストの言うことはいっさい信用しない。
 
・余剰金は別口座で管理する。ロスカットを回避するための追加入金などしないこと。追加入金をするぐらいなら全ポジションを閉じたほうが良い。余剰金で新たな気持ちで再チャレンジしたほうがはるかにまし。