中国は崩壊するのか?

中国で「影の銀行」とよばれるシャドーバンキング(銀行の連結決算に載らないノンバンク金融会社みたいな感じか)の規模が464兆円まで膨らんでいることがわかりました。
おそらくほとんどが不良債権化しているのでしょうが、中国の中央銀行はこれを助けないと宣言したようです。
おそらく額が巨大すぎて助けられないというのが本当のことでしょう。

これまでもたびたび中国経済は崩壊するという記事が出てきたが崩壊することはありませんでした。
今回は具体的な金額が出てきたことと、中国の短期金融市場の金利が13.1%と過去10年間で最高を記録し資金需要の逼迫がおこっています。
またゴールドマンサックスが先月に中国工商銀行の株式を全て売り払い撤退したことなど、気になる出来事が増えてきました。
ゴールドマンサックスの金儲けに関する情報収集能力は非常に高くリーマンショック時も大儲けしていました。

ちなみにサブプライム問題の不良債権額は50〜100兆円(正確な数字はわからないらしい)ぐらいと言われているので、不良債権の割合は不明ですがリーマンショックの4倍以上の金額になるかもしれません。
ただしサブプライムローンは世界中にばら撒かれていたのに比べ、今回の問題は中国内に留まっています。
さらに中国は独裁国家なので民主国家では取れないような荒っぽいことが出来ます。
極端な話「100万円を超える預金には99%の税金かける」のように国民のお金をむしり獲ることができます。暴動が起きるかもしれませんが、そんなときのために人民解放軍がいます。

中国がもっとも警戒しないといけないのは外資の投資がなくなることです。
すでに米国資本はかなり撤退していますし、日本もここからの新規投資はさすがにしないでしょう。
欧州勢ではドイツなどは中国にかなり深入りしているようです。
中国は外資からの投資を裏づけとして人民元を大増刷し、経済成長率を上げるために住宅建築をやりまくりました。
外資が全て撤退してしまったら紙切れと化した人民元と人の住んでいない廃墟のマンションが残ります。
紙切れになった人民元でも国内なんとかは廻せますが(超インフレになるけど)、海外との決済では人民元はだれも受け取ってくれなくなります。
30年前の道路が自転車であふれる生活に戻ればいいのですが、贅沢を知ってしまったあとでは無理でしょう。やっぱり暴動が起きそうです。

今回の問題も先送りして切り抜けられるかもしれませんが、いずれは中国の崩壊はおこるでしょう。
ハードランディングになるかソフトランディングになるかわかりませんが...
そうなった場合に一番悲惨な目に会うのは中国の庶民層になります。
富裕層で目端しの利くものは既に海外に資産を移しているし、国を率いるべき中国共産党幹部は国民の金を掠め取り、家族を海外に移住させて逃げる準備は万端です。
もし中国経済が崩壊したら日本も大きな影響を受けるでしょう。
リーマンショックのときも当初は「日本にはまったく影響は無い」と言っていましたが、影響は甚大でした。
うまく切り抜けられると良いのですが。