スイス中銀上限撤廃

「1月17日追記
大手のFX業者であるAlpari UK(英国)が破綻しました。日本の小会社のAlpari Japanも同様のようです。
多数の顧客がスイスフラン関係で多大な損失が受け証拠金を割り込んで口座がマイナスになっているようです。カバー先のインターバンクへの支払いを顧客の証拠金に変わってAlpariが肩代わりするため債務超過を起こしたようです。
Alpariに口座は持っていないのですがMT4をデモ口座で長年利用させてもらいました。
まじめに顧客の注文をカバー先に投げていた良心的な業者が破綻するのは悲しむべきことです。
ほかにも大きな損失を被った金融機関があるようなので破綻が続くかもしれません。
恐るべしスイス中銀です。ある意味金融テロといえるかもしれません。」

「1月17日追記2
Global Brokers NZ Ltdも破綻したようです。知らない会社ですが名前からニュジーランドの会社のようです。
また破綻はしていませんが老舗のFXCM(米国)も顧客口座のマイナス額が250億円になっているようです。IGグループ(英国)も顧客口座のマイナス額が53億円になっているようです。サクソバンク(デンマーク)も金額は公表されていませんが多大な損失を被っているようです。
ちなみに私はFXCMジャパンとサクソバンクFXに口座を持っています。」


2015年1月15日の18:30頃にスイス中銀はいきなり「政策金利の-0.75%への引き下げ」と「EUR/CHFを1.20以上に維持する政策を取りやめる」と発表しました。
この日は政策金利決定会合の日でもなく突然の発表に市場はパニックになり、スイス関連のレートはメチャクチャになりました。

EUR/CHF(ユーロ/スイス)は1.20から0.8517近辺へと3483pips下落、USD/CHF(ドル/スイス)は1.02から0.7406近辺へと2794pips下落、CHF/JPY(スイス/円)は115.00から155.37近辺へと4037pips上昇しました。
※このレートはニュースで配信されたもので相対取引であるFXでは業者によってつけるレートが異なります。
※CHF/JPYが161円で強制決済されたFX業者もあるようです。

しばらくの間は各FX業者ともスイス関連は取引中止となりレートはグレーアウトしチャートも止まりました。
また大きく滑っても逆指値が機能した業者がある一方、逆指値がまったく働かなかった業者もあるようです。
このあたりは使っている業者によって致命傷をまぬがれた人もいるようです。

ちなみにCHF/JPYを私の売買単位の50枚(50万ドル)で115.00円でショートしていたら2018万5千円のマイナスになります。口座のお金は全てなくなり追証が1000万円以上きます。恐ろしいことです。逆なら超嬉しいですけど!!

実は悲惨なことにFXの手法としてこんな方法が知られていました。
スイス中銀がEUR/CHFを1.20以上を維持すると公言して無限介入(自国通貨売り)を行っていたため、EUR/CHFは1.20を下回ったらロングして、1.20になったら決済するという方法が広まっていました。
小さい値幅を取る手法なのでハイレバで行う人が多く、この時間帯にEUR/CHFをロングしていたらロスカットされて尚且つ追証となるでしょう。場合によっては自殺コースです。

しかしスイス中銀はなにがしたいのでしょう?理解不能です。
自国通貨高を食い止めるためにレートの上限を公言して公然と無限介入を行ってきたのに、自国通貨高を受け入れるのでしょうか。
本来許されない無限介入を小さい国だから見逃してもらっていたのですから、それに甘えて続ければよいと思うのですが。

ちなみに自国通貨を無限に発行して売り、ユーロを買う介入を3年程度繰り返してきたのでスイス中銀にはユーロがどれだけあるかわかりません。
この金を使ってユーロ圏の会社を買収するか、ドイツ国債を購入すれば金利で食べていけるかもしれません。


参考のためにYahooファイナンスのチャートを貼っておきます。
※FX業者によりつけたレートは異なります

EUR/CHF 15分足>


<USD/CHF 15分足>


<CHF/JPY 15分足>


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