我が家のメイン耕運機のクボタTR70ですが、3ヶ月ぶりに畑を耕してみたところ調子が悪いです。
ターンしようとして車体を前傾させるとエンジンが止まってしまいます。
車体を水平にしているとエンジンは調子よく動いています。
とりあえずキャブレターを清掃してみます。
TR70はエアクリーナーとキャブレターが2本の長いボルトでエンジンに接続されています。
2本のボルトを抜いてエアクリーナーとキャブレターを取り外します。
<エアクリーナーとキャブレター>
キャブレターを分解します。
フロート室を外してみると・・・液状の油が多数浮いています。
液状の油だけでなく5mmくらいの油の塊のような固形物も2~3個浮いています。
さらに浮いているだけでなくフロート室の内側に固形の油の塊がこびりついています。
エンジンが止まる原因は浮いている油の塊です。
たぶん車体を前傾させるとちょうどメインジェットのところに油の塊がくるのでガソリンを吸えなくなるのでしょう。
フロート室をキャブクリーナーでキレイにします。
せっかく分解したので全体をキレイにし、全ての穴をキャブクリーナーで清掃します。
キャブの清掃が終わったので車体にエアクリーナーとキャブレターを戻します。
戻す途中でキャブとエンジンの間のガスケットを破ってしまいました。
当然ですが予備のガスケットはありません。
仕方がないので汎用ガスケットシートから切り出します。
<汎用ガスケットシート>
作ったガスケットを使って元通りに車体に取り付けます。
エンジンを掛けて車体を前傾させてみますが、エンジンは快調に動いています。
どうやら直ったようです。
キャブレターに油が入り込んだ原因を想像してみます。
おそらくエアクリーナーのエンジンオイルが入り込んだのだと思います。
TR70はエアクリーナーの下部にエンジンオイルを入れる仕様になっています。
たぶんエアエレメントを適度に湿った状態にさせたいのだと思います。
エアクリーナーのエンジンオイルは通常の状態ではキャブレターには行きません。
車体が横転するとエンジンオイルはキャブレターに流れ込みます。
それでもエアクリーナーのエンジンオイルの上には分厚いエアエレメントがあってエンジンオイルの逆流を防いでいます。
私がTR70を購入してエアクリーナーを見たときエアエレメントはボロボロの状態でした。
たぶん前オーナーがTR70を横転させボロボロのエアエレメントのスキマからエンジンオイルがキャブレターに流れ込んだ。
前オーナーが農機店にTR70を売却、その後に私がTR70を購入する。
私が購入したのは昨年の6月で10月まで調子は良かった。
三ヶ月間使わなかった間に、寒さによりキャブレターのフロート室内で液状のエンジンオイルが固形化していった。
この状態で使用したためエンジンが止まったのでしょう。
<エアクリーナーとキャブレター>
クボタの販売店にガスケットを注文しておきます。
今度キャブレターを清掃する機会があれば純正品のガスケットに交換します。
ついでなのでリコイルスターターの紐を新品に交換します。
紐がささくれだって巻き戻るときに引っかかります。
切れてから紐を交換するのは作業がかなり面倒です。
リコイルスターターの紐は消耗品なので4種類くらいの太さの紐を常備してあります。
まずTR70からリコイルスターターを外して目一杯に紐を引き出します。
その状態でドライバーを差し込んで戻らないように止めます。
<外したリコイルスターター>
傷んだ紐を取り外し、新しい紐を取り付けます。
ドライバーを外すと一気に巻き戻そうとするので、紐を引っ張ってゆっくり巻き取らせます。
<新しい紐のリコイルスターター>
後はリコイルスターターを車体の戻して終了です。
紐を引っ張ってみるとスムーズに戻ります。