円は2011年10月31日早朝に75.32円を付けてドルに対して戦後最高値を更新しました。商いの薄いウェリントン市場で投機的なドル売り円買いが入ったようです。
これを受けて政府・日銀は10時25分頃に為替介入に踏み切りました。今回の介入はショートを逃がさないように75.60から一気に78.00まで持ち上げ、そのあと5分ほどで79.00まで上昇させたあと、77.60まで落としてショートを誘い、30分ほどかけて79.50台までもっていきました。その後4時間ほど79.20を維持し、15時頃にヘッジファンドのドル買い(ショートカバー?)が出て79.50台まで上昇しましたが、ヨーロッパ時間に入って78円台に下落していきました。
しかしなんで9月に介入しなかったのか不思議です。9月の介入なら輸出企業の中間決算の押し上げになり、多少は海外脱出を遅らせることが出来たと思います。まさかとは思いますがEUへは「EFSF債購入」、米国へは「TPP参加の裏約束」を代償に為替介入を行ったのでしょうか。EFSF債の購入はまだしも、米国へのTPP参加を約束しての介入だったら日本にとっては悲劇です。
TPPのような不平等条約(米国のみが得をする)を結んだら、日本は未来永劫苦しむことになります。米国へのTPP参加への裏約束が無いことを願いたいものです。
16時40分のニュース:ECB当局者から「日本の円売り介入に関するコメントを控える」と発言がありました。やはりEUへの為替介入の代償は「EFSF債購入」だったようです。もし米国当局者から同じような発言があったら......